【鎚起銅器とは】
銅を鎚(つち)で打ち起こす方法です。
立体的な形は一枚の平らな銅板を鎚で打つことを繰り返し出来上がります。
熟練工による高い技術はやかんのように注ぎ口の部分まで打ち出すことのできます。
【燕鎚起銅器の歴史】
新潟県燕地方の銅器業は、江戸時代中期から始まりました。仙台から職人がその技術を伝え、地元の弥彦山から採れた銅を用いて、やかん等が生産されました。明治維新後は全国各地との交流が盛んとなり、彫金技術を含め美術工芸品としての地位を確立。それが燕市の金属加工業の発展の基盤となりました。
【鎚起銅器の特徴】
◎殺菌作用
銅には殺菌作用がありイオン効果で水を浄化します。
銅の花器は花を長持ちさせるのも有名。銅で出来た急須・やかんなどを使用すると、旨味を引き立ててくれます。錫の酒器は、イオン効果で酒をまろやかに美味しくします。
◎熱伝導
銅は、熱伝導率が高く保温性が優れています。
銅の酒器は、早く燗がつきタンブラーなどは冷酒などを冷たさを長く維持してくれます。お酒もゆっくりと楽しめます。
◎丈夫で長持ち
銅の器は、使いこむほどに味わい深い艶を出し、割れ物でない為壊れないので永く愛用できます。
落下などで破損しても再生する事が可能なメンテナンスもあります。
代々使える一生モノの逸品です。
【叩いて作る】
この作業によって地金が締まり丈夫になります。
叩いて整形する手作業による事で鎚目の美しい表情が景色として楽しめます。
【注意する点】
使用後は必ず空拭きをして収納して下さい。なぜなら、銅器に塩分や酸性のものが付着したまま放置しておくと、緑青という銅の錆(さび)が発生する原因となります。
使い込むほどに艶が出て味わい深くなります。
